ライダーアクション バトルセレクション

2006年 6月BANDAI 名鑑シリーズ
ライダーアクション バトルセレクション
超精密!!
デスクトップサイズの迫力ジオラマ!!

3日連続で「1.仮面ライダー」が出て大ショックを受けていたが、よく見たらなっなんとひとつはシークレットの「1.ロンリー仮面ライダー」
被りは「2.人食い花ドクダリアン」のみで、シークレットを含めてコンプリートできました。

仮面ライダー/仮面ライダー新1号

あなたがライダー世代なら、このジオラマを見て、少年の日、仮面ライダーの活躍に興奮したあとの疲れにも似た心地よい余韻を思い起こしていることだろう。
あまりにも印象的なエンディングフィルムの名場面、お台場・第三台場防波堤での戦い。
今回ジオラマ化されたのは新1号ライダーのそれだが、このシチュエーションがエンディングに登場したのは2号ライダー編突入の第14話からだった(2号編はオープニングでもこの防波堤が使われており、本シリーズの前作「マシンエクスプロージョン」でジオラマ化されている)。
左右から襲いかかる戦闘員や怪人をライダーが次々と水中にたたき落とす痛快な殺陣の段取りは、ほぼそのまま新1号編(第53話から)で再現されており、ロケ地はもちろんカメラアングルまで全く同一。
改めて大人の視線で見ると非常に粋な趣向だ。
オープニングの疾走感と対をなすスローモーションの効果も見事だった。
この演出を手がけたのは、シリーズ最多の演出話数を誇る、故・山田稔監督である。

人食い花ドクダリアン/仮面ライダー旧2号

2号ライダーがショッカー基地で戦闘員と戦うこのシーン。
やけに「見覚えがある」気がするのは、この場面が当時あなたが手にしていた絵本やカードに載っていたものだから。
これは、当時ライダー関連書籍を出版していた出版社などのカメラマンが集まって撮影された、いわゆる撮影会ショットからの立体化なのである。
いわばこのジオラマは、35年の時を経て、今はなき生田スタジオ第1ステージに我々ファンを誘ってくれるタイムマシンだ。
あなたなら、このシーンをどのアングルから撮りますか?
また、ある意味子供たちの”憧れの的”だったショッカー基地のセットが精密に再現されているのも嬉しいところで、様々な場面で画面の隅に顔を見せる謎の装置(一応左はモニター、右は通信機らしい。基地内のいろいろな部屋に置かれているのでDVDで探してみよう)の再現性にも注目してもらいたい。
「怪人名鑑」のフィギュアをお持ちの方はこのステージにのせて、35年めの”仮面ライダーごっこ”をお楽しみいただきたい。

V3対ライダーマン/仮面ライダーV3

友人を殺し、自信の右腕を奪ったヨロイ元帥への復讐だけのために戦う結城丈二=ライダーマン。
彼はその目的の邪魔になるとばかりに、V3にさえ牙をむく。
「仮面ライダー龍騎」からさかのぼること30年、我々が初めて目の当たりにした”ライダーバトル”は、V3対ライダーマンのそれであった。
そんな2人が初めて力を合わせた瞬間が第44話のクライマックス、カマクビガメ戦の最終局面なのである。
もっともこのジオラマのようなツーショットは存在せず(カマクビガメとの決着のつき方は別の意味で衝撃的。ぜひDVDなどでご確認を)、これはいわば風見志郎の心象風景ともいうべき光景かもしれない。
なにしろこの後、ライダーマンは握手を求めて差し出されたV3の手をそらし(このとき彼の右手はアタッチメント。このニュアンス、子供の頃は理解できなかったかも・・・なんて渋いドラマなんだ)、一人去っていくのである。
これから始まる厳しいドラマへの予感に満ちた、印象的なラストシーンであった。

アポロガイスト最後の総攻撃!!/仮面ライダーX

普段はライダーと同世代の青年の姿で現れ、変身後もダークヒーロー的容姿を持つ、GOD秘密警察第一室長アポロガイスト。
「仮面ライダー」でも本郷猛のライバル的青年幹部を登場させる案があったようだが現実せず、アポロガイストこそが仮面ライダーシリーズに初めて登場した(そして現在でも意外と数少ない)文字通りの”ライバル”となった。
アポロガイストは一度Xに敗れた後、強化再生手術を受けて復活する。
しかしその命はほんのわずかのものでしかなかった。
生き延びるためには、Xと刺し違えんとする再生アポロガイストを、Xキックが迎え撃つ。
最終激突のこの瞬間、実際の映像ではアポロガイストは文字通りの”火の玉”と化しているが、名鑑シリーズならではのイメージでジオラマに結晶させている。
そしてこれを見て改めて、Xライダー=”水の戦士”(Xは深海開発用改造人間)に対する”炎の戦士”アポロガイスト、という見事なコントラストに気づかされるのである。

シークレット / ロンリー仮面ライダー

「仮面ライダー」のエンディングといえば防波堤。
第14話での初登場以来定着したこのロケーションは、ゲルショッカー編に突入した第80話以降も継承された。
しかし、それまで仮面ライダーに水中にたたき落とされてきた戦闘員が、新しいエンディングではなんと水中から飛び出して防波堤の上に現れ(もちろん逆回転撮影)、ライダーを取り囲むのである。
“戦闘員の逆襲”ともいうべき展開が「ショッカーより強い敵の出現」を端的に実感させる、なんとも憎い演出であった。
バックに流れるのは本商品と同タイトルの3代目エンディング曲「ロンリー仮面ライダー」!だが、闘いの場はすぐに堤防下の円柱の間に移ってしまうので、このジオラマそのもののカットは残念ながら存在しない。
ちなみに、この第三台場防波堤があったのは、現在のお台場海浜公園周辺。
お出かけの際は、人工ビーチからレインボーブリッジ方面に目を向けてみてほしい。
その視線の先がまさにこの光景。
35年前、そこで仮面ライダーと戦闘員たちが戦っていたのである。